新規事業立上げ前に必読!派遣・職業紹介業を始めるためのステップと注意点まとめ
目次
はじめに
「人材ビジネスを始めたい」「派遣や職業紹介って聞いたことあるけど、どう違うの?」そんな方に向けて、今回は派遣業・職業紹介業・求人情報サイト運営の違いと、それぞれの許可や届出のポイントをわかりやすく整理します。
人材ビジネスは、法令に基づく手続きが必要不可欠。この記事を読めば、どの形で事業を始めたいのか、そしてどんな準備が必要なのかが明確になります。
「はじめての許可取得!派遣・職業紹介業スタートブック」
💡このブログは
「はじめての許可取得!派遣・職業紹介業スタートブック」全5回シリーズの第1回です。
派遣・紹介の違いから許可取得、運営時の注意点まで、順を追ってわかりやすく解説していきます!
1. 派遣業・職業紹介業・求人情報サイト運営の違いとは?
‣派遣業(労働者派遣事業)
- 労働者を自社で雇用し、他社に派遣するビジネスモデル
- 労働者の指揮命令は派遣先が行う
- 労働者派遣法に基づく「許可制」
‣職業紹介業(有料職業紹介事業)
- 求職者と求人企業をマッチングし、雇用契約の成立を仲介するモデル
- 求人企業から紹介手数料を得る形が一般的
- 職業安定法に基づく「許可制」
‣募集情報等提供事業
- 求人情報をWebやアプリで「掲載・提供」するビジネス
- 雇用契約の仲介は行わない
- 原則として届出・許可は不要
‣特定募集情報等提供事業者
-募集情報等提供事業者のうち、労働者になろうとする者に関する情報を収集して情報提供に使用している場合に該当
-労働者になろうとする者に関する情報とは、氏名・メール・電話番号など
-厚生労働省への届出が必要(令和4年10月1日より届出制がスタート)
主要な人材サービスの仕組みと違い【比較表】
区分 | 許可/届出 | 雇用契約への関与 | 年次報告 |
労働者派遣業 | 許可制 | あり | あり |
有料職業紹介業 | 許可制 | あり | あり |
募集情報等提供事業 | 不要 | なし | なし |
特定募集情報等提供事業者 | 届出制 | なし | あり |
2. 許可を取るには何が必要?基本のチェックポイント
‣派遣業・紹介業で確認される主なポイント
- 資産要件:派遣は2,000万円以上(現預金1,500万円)、職業紹介は500万円以上(現預金150万円)
- 事業所要件:20㎡程度・専用スペース・用途OKの事務所が必要
- 経歴・法令違反歴:役員・責任者に法令違反(刑罰歴)があると不許可の可能性あり
- 社会保険加入:代表・従業員とも適正に加入していること
‣許可取得までのステップ(例)
- ①事業計画・人員体制・事業所の場所の選定
- 派遣元責任者・職業紹介責任者の講習スケジュールを確認し、早めに受講しましょう
- ②必要書類の整備
- 登記簿謄本、貸借対照表、納税証明書、事業所のレイアウト図など
- ③労働局への申請書提出
- 提出方法は、持ち込み・郵送・電子申請の3つの方法があります ※提出前に管轄の労働局へ一度ご確認ください
- ④審査期間 約2〜3ヶ月
- 不備などにより審査期間が延長される可能性があります
- ⑤許可証の交付→業務開始へ
- 各月1日付の許可証交付となります
3. よくある失敗パターンとその回避法(申請時の注意点)
申請の際に見落とされやすく、実際に審査で止まったり、予定していた事業がスムーズに進まなかったケースを紹介します。
❌ 職業紹介責任者の選任ミス(受講や資格要件不足)
✅ 対策:責任者講習を受講しておらず、申請時に修了証を提出できず差し戻しとなった。
❌ 賃貸契約を締結した後、事務所が要件を満たしていないことに気づいた
✅ 対策:すでに契約を済ませた後に、広さや用途制限、間仕切り不足が判明し、別の物件へ移転することに。
❌ 想定していたビジネス展開が、許可内容とズレていた
✅ 対策:スカウト型や広告モデルも含め、職業紹介として適法に運用するには、スキームごとの設計と事前相談が重要。
許可取得時点で実施予定のモデルを明確に伝えることが大切。
4. よくある見落としポイント(許可取得後の運用ミス)
許可取得後の運用でも、書類不備や報告漏れなどの“うっかりミス”がトラブルの元になることがあります。
📌 求人票の記載ミスにより求職者とのトラブルに発展「交通費支給」と記載していたが、実際には上限ありで誤認されてクレームに。
求人票や明示書は実態に即した記載+ダブルチェックが必須。
📌 求人票や労働条件通知書に不備がある
明示項目が不足していたり、記載が現行法に沿っていないケースがある。
📌 派遣契約書が古い法令に基づいていて不適切
同一労働同一賃金やマージン率の明示が未対応でトラブルになることも。
📌 帳簿(台帳等)の管理が未整備
派遣元管理台帳や紹介台帳を作成しておらず、行政指導を受けるケースがある。
5. まとめ
人材ビジネスは、法令遵守が土台にある業種。許可取得はスタート地点にすぎません。
“運用できる体制”をしっかり作ってこそ、長く信頼される事業になります。
- 始めたい事業の形を明確に
- 必要な許可や届出を事前に確認
- 迷ったら専門家に早めに相談するのがおすすめ
次回予告
次回は、派遣業許可の要件と落とし穴をテーマに、
実際に申請を進める際に気をつけたいポイントを詳しく解説します。
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投稿者プロフィール

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